「音読でフランス語は上達するの?」音読のメリットとは

Salut!おさです。
今日は、フランス語学習の「音読」について語ってみようと思います。皆さんの中には「なんとなく音読がフランス語の勉強に良いと聞いたからやっている」という方もいるのではないでしょうか?
確かに、音読に似た学習法として有名な「シャドーイング」には効果があるとされています。でも、音読とシャドーイングには明確な違いがあります。シャドーイングは耳からの情報を基に声に出す学習法。一方、音読は目で見た情報を声に出します。
さて、ここで本題に戻りましょう。「音読は本当にフランス語を上達させるのか?」
今日は、この疑問について掘り下げていきます。「音読」の効果がある部分、そしてあまり効果が期待できない部分について、私の考えをお話ししていきます。
音読でフランス語力は伸びるのか?
これまで多くの方から、「音読って良い勉強法ですか?」「読解力は伸びますか?」という質問を受けてきました。正直なところ、「音読は全てを解決する魔法の勉強法」というイメージを持っている方も少なくないのではないか、と感じます。
そこで、音読から得られる効果を私なりに整理してみました。
まず「目的」を明確にしよう
そもそも、どんな勉強法にも共通して言えることですが、「目的」がはっきりしていなければ効果を論じることはできません。「なぜ音読をするのか?」「何を伸ばしたいのか?」を明確にすることが最初のステップです。
そこで今回は、「音読」を使って以下の2つの観点から効果を検討してみます。
- 読解力(リーディング力)が伸びるのか
- 発音が良くなるのか
音読でリーディング力は伸びるのか?
結論から言うと、私の考えでは「音読だけでは読解力は伸びにくい」です。
なぜなら、「音読」に集中すると、内容理解への意識が散漫になるからです。皆さん、国語の授業で音読をした経験を思い出してみてください。自分の番が回ってきて、教科書を音読した後、「今読んだ内容を簡潔に説明して」と言われたらどうでしょう?案外覚えていないことが多かったのではないでしょうか。
私自身もそうでした。「正しい発音で読む」ことに意識が集中してしまい、「内容を理解する」ことへの意識が薄れてしまうんですね。フランス語の場合、慣れない発音にさらに集中する必要があるため、なおさら理解が疎かになります。
そのため、リーディング力を伸ばすには、黙読や精読を通じて「読めない箇所の原因」を分析することが重要だと考えます。音読は、リーディング力を劇的に伸ばす手段とは言えないでしょう。
音読で発音は良くなるのか?
では、発音の観点から音読を見てみましょう。この場合、音読は非常に効果的だと考えます!
なぜなら、音読を行うことで発声の練習量が増えるからです。ただし、ここで重要なのは
- 基礎的な発音ができていること
- フィードバックを受けられる環境があること
です。
例えば、発音の基礎を理解していない状態で音読を繰り返すと、間違った発音が定着してしまうリスクがあります。そして、この誤った発音を矯正するのは非常に難しい。だからこそ、正しい発音の基礎を習得し、音読の中で繰り返し練習することが重要なのです。
さらに、他者からのフィードバックがあると、自分では気づけない癖や間違いを直すことができます。これが正しい発音を身につけるための近道です。
まとめ
では、ここまでの内容を簡単にまとめてみましょう。
- リーディング力:音読はあまり効果的ではない(内容理解よりも発声に意識が向いてしまうため)。
- 発音力:音読は効果的(基礎が身についており、フィードバックを受けられる環境があればより良い)。
「音読」をリーディングの勉強法として使う場合には、必ずその目的を明確にし、適切な補完手段と組み合わせることが必要です。
リーディングの勉強法を詳しく知りたい方は有名な「多読」と「精読」について解説した記事をご覧ください。


最後に、誤解のないようにお伝えしておきますが、私は「声に出すフランス語学習」を否定しているわけではありません。実際、瞬間仏作文やシャドーイングなどの声に出す練習法は非常に効果的です。
ただ、「なんとなく音読が良いから」という理由で続けるのではなく、「何のために音読をしているのか」を意識しながら勉強することが大切です。
それでは、皆さんのフランス語学習がさらに充実することを願っています!À bientôt!